2016年04月01日

昭和乙ニュース(126)強いサクラ 昭和40年

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 毎年、サクラの時期になると韓国が騒がしくなる。マスコミを中心に「ソメイヨシノは韓国のサクラである」という主張が、連日、繰り返されるからだ。

 コトの始まりは、平成21年の聯合ニュース記事。

 それによると、韓国国立山林科学院暖帯山林研究所のキム・チャンス博士が、ポトマック河畔に植樹されたサクラの標本を採取してDNA分析を行なったところ、済州島の王桜と同一であることが判明。つまり、日本からワシントンDCに送られたサクラは、日帝支配期に済州島から王桜を盗み、改良して増殖したものだというのだ。

 以降、韓国は官民一体となり、ソメイヨシノは韓国産なのだから、それを明確にしろと米国政府に猛烈に働きかけている。

 江戸時代、駒込の染井村でエドヒガンザクラとオオシマザクラを人工交配してつくられたハイブリッド種であるソメイヨシノは、接ぎ木か挿し木でしか増やすことが出来ない。だから自生はありえないのだが、韓国人は王桜=ソメイヨシノだと信じ切っている。戦後、日帝残滓の名のもとに、全土でサクラの伐採をしたのは韓国ではなかったのか。

 さて、画像の記事。

「古来サクラを愛すること、日本人に如(し)く ものはない」が、サクラの現状はヒドイ。たとえば「吉野、加治川」は老化が激しく、「飛鳥山、小金井」などの市街地では公害や「天狗(てんぐ)巣病」がまん延。いずれも滅びかけていると危惧している。

 吉野山は日本一のサクラの名所。「一目千本」と言われ、絢爛豪華。加治川は新潟県を流れる河川。川岸数十キロにわたり、約6000本のサクラが咲き誇るサクラの名所だったが、このコラムが掲載された翌41年と42年の水害後、河川修理のジャマになるという理由で、すべて伐採されてしまった。現在は約2000本のサクラが復活しているけど。

 天狗巣病は、タフナリ菌というカビの一種が引き起こす伝染病。小枝が多数枝分かれし、花が咲かなくなる。カビの胞子が飛散する前に枝を切り取る必要あり。

 というわけで、さしあたって「”公害に強い”サクラ」を育成し、「病害虫を徹底的に駆除」したのち、「根元をふみかためず、たっぷり施肥し、さらにこれを煙害よけの防護林で守る」のが必要で、「この初心忘るべからず」だと朝日は言う。いつもどおり上から目線が過ぎるのだが、言っていることは正しいのだ。

画像:朝日新聞夕/昭和40年12月16日

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2016年04月03日

昭和乙ニュース(127)「馬肉入り」隠すな 昭和42年

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「コンビーフ」は塩漬けにした牛肉のこと。日本では罐詰にされた製品が一般的。そのまま食してもよし、他の食材とともにアレンジしてもよしの便利な食品だが、残念ながら値段が高い。

 そこで登場したのが、牛肉の代わりに馬肉を中心とした雑肉が原料の「ニューコンビーフ」。味も食感も変わらないのに、値段は圧倒的に安いという製品だ。

 ところが問題発生。馬肉中心なのだから、罐詰に描かれている絵も馬にすればいいものを、牛のままで出荷していたから、さあ大変。公正取引委員会が摘発に乗り出した。

 ニューコンビーフだけでなく、馬肉を使った「精肉野菜煮」もヤリ玉に。日本缶詰協会の専務理事は、いずれも「小さく<うま肉>と記されている」ものの、消費者には「うまい肉」と「誤って受取られる恐れ」があるから、「別の表示法を検討中だった」と弁解。

 でも、「レッテルと中身が違ったり、事実と違う誇大な広告で客を約る」のは「消費者をあざむく<不当表示>」となる。公取委が協会の代表者を呼び、「馬肉と正しく表示するように」と指示したのは当然。協会側は、指示にそって公正競争規約をつくることになった。

 そもそも「不当景品類及び不当表示防止法」が施行されたのは昭和37年のこと。そのきっかけとなったのが同35年に起きた「牛かん馬肉事件」。缶詰にハエが入っていたという消費者からの報告により、保健所が調査した結果、「牛肉大和煮」とは名ばかりで牛肉100パーセントの製品はほとんどなく、その多くは馬肉や鯨肉だったという、笑い話のような事件だ。

 あいにく牛肉価格ではなく、馬肉鯨肉相当の安価な値段で販売されていたため、刑法の詐欺罪を適用することが出来ず、さらに健康被害も発生していなかったため、食品衛生法も適用外。それじゃマズイということで制定されたのが「不当景品類及び不当表示防止法」なのだ。

 ちなみにニューコンビーフは「ニューコンミート」と名を変え、現在でも販売中。牛肉重量が20%以上であれば、ニューコーンドミートあるいはニューコンミートと名乗ることが出来るそうだ。ややこし。

画像:朝日新聞/昭和42年5月24日

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2016年04月05日

昭和乙ニュース(128)百万円の女ドロボウ 昭和27年

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 映画のタイトルのような見出しだ。今どきなら「窃盗の疑いで女性逮捕」となるのだろうが、いきなり「女ドロボウ」だからわかりやすい。

 フェミ系の女性などから「泥棒に性別表記が必要なのか。明らかに女性蔑視だ」といった苦情がなっかた時代だから、当時の日常会話そのままの表現。臨場感がある。

 さて犯罪の内容。23歳の「女ドロボウ」は、買い物をしている女性客から「ハンドバッグ専門にカッパラッていた」らしい。ハンドバッグそのものを盗んだのか、あるいはハンドバッグからサイフを抜き取ったのかは不明だが、いずれにしても窃盗の現行犯で逮捕された。

 警察署での自供によると、台東区の女性から「九万二千円を盗んだほか四十件百万円の荒かせぎ」をしていたという。小学校教員の初任給が6000円ほどだったから、当時の100万円は今どきの3000万円以上のひと財産。

 気になるのは台東区の女性。「カッパラ」れた9万2000円は今どきなら300万円以上にもなる。そんな大金をハンドバッグに入れていたのが不思議。当時の最高額紙幣は1000円札だったから、特大サイフでなければ入らないのだ。

 ちなみに聖徳太子の1万円札が登場するのは昭和33年。この事件の8年後のことだ。

画像:朝日新聞/昭和27年1月29日

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2016年04月07日

昭和乙ニュース(129)日本製サラに鉛毒 昭和33年

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 陶器の上絵に使われる顔料や釉薬には、人体に有害な鉛が入っている。安価な上、焼成温度が低くても発色が綺麗だからだ。

 問題は、低温焼成した場合、陶器の表面を覆うガラス質の中に封印されず、溶け出してしまうこと。製造コストを下げると、有害物質溶出というリスクが待ち受けているというわけ。

 今から58年前、サンフランシスコで騒がれた鉛毒問題は、日本製の皿を使っていたら「塗料がとけて食物が変色した」と「米人二家族」がバークレー市衛生局に訴えたのがコトの発端。

 あわてたカリフォルニア州衛生局が「サラの塗料」を分析したら、なんと「一二・五%の鉛分を含んでいる」ことが判明。バークレー市衛生局は、その結果を「新聞に発表、一般に警告を発した」ものだから、大問題に発展したのだ。

 食物が変色するぐらいだから危険極まりないが、現在では高温焼成が当たり前になっていて、さらに出荷ごとに鉛毒検査が法律によって課せられているので、一応、日本製は安心ということになっている。

 ただし中国、韓国製の陶磁器は要注意。2年前、韓国のテレビ番組が市場に出回っている陶磁器(72種類)の成分検査を行なった結果、45の製品から鉛が検出され、大騒ぎになったことがあった。加熱すると鉛の成分が溶出するのだ。

 中には最大197000ppmに達した有名企業の製品もあり、それらが海外80か国あまりで販売されていたというから深刻。日本では、飲食業界を中心に多く出回ったらしいから、韓国製は買わないから大丈夫・・・という方もご用心。

画像:朝日新聞夕/昭和33年2月8日

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2016年04月09日

昭和乙ニュース(130)電気バス 昭和46年

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 東京都交通局は、昭和47年度中に「二千四百台の都バス」をすべて低公害バスに切替えるという。その性急さに驚くが、ワケがある。同45年、米国議会でマスキー法が成立したからだ。

 マスキー法とは、酸性雨、オゾン層保護、都市大気汚染防止のために制定されたアメリカ合衆国連邦政府大気浄化法の1970年改定案のこと。提案者の名前から「マスキー法」。

 なにしろマスキー法以前は、中国のPM2.5並みの大気汚染ぶり。だから「一九七五年までに、車の排気ガスを現在の基準の十分の一まで引下げる」という厳しい規制となったのである。

 で、東京都交通局は考えた。車が密集すれば「排気ガス、騒音の公害」で悩むことになるから、いっそのこと「車の体質を根本的に変革」してしまったらどうか。降ってわいた話ではない。明治32年、「わが国に初めて自動車が輸入されたのは電気自動車」だから、それなりの実績もあるし・・・。

 というわけで「ディーゼルエンジンで発電機を回し、バッテリーにためた電流によってモーターを動かす」ハイブリッド方式のバスを購入することに決めた。ディーゼルエンジンから排出される排気ガスは「これまでのバスの五分の一から六分の一」となる計算だ。

 ところが、計画は見事に頓挫。「純電池バス開発までのつなぎの車」だったはずなのに、あまりにも非効率で実用に適さなかったらしい。

 そんなことになるのだったら、モーター駆動のトロリーバスを残しておけばよかったのに、昭和43年に廃止してしまったあとだから、ちぐはぐ感は否めない。朝日新聞は「試みること。かりに錯誤はあろうとも、試行がなくては、何の前進も解決もありはしない」と煽るだけだった。

 ※あまりの厳しさに各業界から反発が起き、マスキー法は昭和49年(1974年)に廃案。新たな規制緩和法案が成立した。

画像:朝日新聞/昭和46年11月11日

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